Radeon HD 4670とGeForce 8600GTの性能比較

■VGAの比較検証 第2弾

前回のGeForce 8600GTとGeForce 7900GSの比較検証から早くも約半年。その後はGeForce 7900GS搭載、ELSA GLADIAC 979 GS 256MBを予定通り売却した。ちなみに売却先は地元のソフマップで、3,080円での売却となった。そしてその後、ツクモがネットショップでRadeon HD 4670搭載のSAPPHIRE HD 4670 512MB GDDR3 PCIE HDMI ZALMAN OCを在庫処分特価で販売しているところを目撃して購入。現在、メインマシンに導入して使用している。そこで再び、ベンチマークを走らせ、消費電力の記録を取ったので検証結果を公開します。

■主要スペック

Radeon HD 4670

Radeon HD 4670

Radeon HD 4670は2008年9月10日に発表された。ミドルレンジに属し、補助電源コネクタが一切不要であることから一躍人気者となった。ライバルはGeForce 9600GT。以下は一般的な仕様。

  • 製造プロセス:55nm
  • コアクロック:750MHz
  • メモリークロック:2000MHz
  • メモリータイプ:GDDR3 512MB
  • メモリーバス:128Bit
  • TDP:59W
  • DirectX 10.1対応

GeForce 8600GT

GeForce 8600GT

GeForce 8600GTは2007年4月17日に発表された。当時はミドルレンジに属し、上位にはアッパーミドルで同じ開発コードネームのGeForce 8600GTSが存在した。以下は一般的な仕様。

  • 製造プロセス:80nm
  • コアクロック:540MHz
  • メモリークロック:1400MHz
  • メモリータイプ:GDDR3 256MB
  • メモリーバス:128Bit
  • TDP:43W
  • DirectX 10.0対応

■比較検証に使用したビデオカード

SAPPHIRE HD 4670 512MB GDDR3 PCIE HDMI ZALMAN OC

SAPPHIRE HD 4670 512MB GDDR3 PCIE HDMI ZALMAN OC

SAPPHIRE HD 4670 512MB GDDR3 PCIE HDMI ZALMAN OCは、GPUにRadeon HD 4670を搭載したPCI-Express 2.0に対応したビデオカード。一般的なビデオカードとは異なり、最初からSAPPHIREが設定したオーバークロック仕様となっている。以下はSAPPHIRE HD 4670 512MB GDDR3 PCIE HDMI ZALMAN OCの主な仕様。

  • コアクロック:750MHzから780MHzにOC
  • メモリークロック:2000MHz
  • メモリータイプ:GDDR3 512MB
  • TDP:OCにより定格の59W以上と推定される

Leadtek WinFast PX8600 GT TDH Extreme

Leadtek WinFast PX8600 GT TDH Extreme

Leadtek WinFast PX8600 GT TDH Extremeは、GPUにGeForce 8600GTを搭載したPCI-Expressに対応したビデオカード。こちらも一般的なビデオカードとは異なり、最初からLeadtekが設定したオーバークロック仕様となっている。以下はLeadtek WinFast PX8600 GT TDH Extremeの主な仕様。

  • コアクロック:540MHzから590MHzにOC
  • メモリークロック:1400MHzから1800MHzにOC
  • メモリータイプ:GDDR3 256MB
  • TDP:OCにより定格の43W以上と推定される

■3DMark06とワットチェッカーによる比較検証

今回の比較検証には、前回同様に3DMark06 Basic Edition Build 1.1.0を採用した。比較検証にはシェーダーモデル2.0(以下SM2.0)とシェーダーモデル3.0(以下SM3.0)のスコアを利用する。その他の機材は同一環境を使用。ドライバーはATI Catalyst 9.8とGeForce Release 178.24を使用した。両カードは前述の通りオーバークロックされているので、RivaTuner v2.24にて定格にダウンクロックしてのテストも行った。比較はRadeon HD 4670の定格動作を基準のスコアとする。では早速、下記表が今回の比較検証の結果である。

SAPPHIRE HD 4670 512MB GDDR3 PCIE HDMI ZALMAN OC Radeon HD 4670定格 WinFast PX8600 GT TDH Extreme GeForce 8600GT定格
SM2.0 Score 3025(107%) 2824(100%) 2526(89%) 2216(78%)
SM3.0 Score 3656(101%) 3614(100%) 2341(65%) 2026(56%)

この結果から、Radeon HD 4670を基準にすると、GeForce 8600GTよりも明らかに性能が向上していることが伺える。特筆すべきはShader Model 3.0のスコアで、約2倍といっても過言でないほどの成長ぶりである。また、両製品共にオーバークロックによる性能向上が確認できた。次に、今回もワットチェッカーPlusを利用して、瞬間最大消費電力についても目測で記録してみた。下記表が計測結果である。

SAPPHIRE HD 4670 512MB GDDR3 PCIE HDMI ZALMAN OC Radeon HD 4670定格 WinFast PX8600 GT TDH Extreme GeForce 8600GT定格
Return to Proxycon 139W 136W 149W 145W
Firefly Forest 141W 141W 153W 147W
Canyon Flight 143W 141W 148W 143W
Deep Freeze 140W 139W 146W 141W
アイドル 77W 82W 86W 85W

この結果から、Radeon HD 4670では「Canyon Flight」のシーンで最も負荷がかかっていること、GeForce 8600GTでは「Firefly Forest」のシーンで最も負荷がかかっていることが確認できた。この消費電力の結果から、Radeon HD 4670はGeForce 8600GTよりも処理性能が高く、なおかつ消費電力が低いことが確認できた。これは、主に製造プロセスの縮小の成果と受け取れる。また、アイドル時では、これもやはりRadeon HD 4670の方が優勢であった。なお、Radeon HD 4670の定格動作の方がアイドル時の消費電力が高くなっているが、これはRivaTuner v2.24を使ってクロックダウンしているため、アイドル時に動作クロックと電圧を下げて消費電力を低下させるATI PowerPlayが作動していなかったのが原因と考えられる。なお、備考としてRadeon HD 4670はPCI-Express 2.0対応であるが、今回用意できたPCがPCI-Express 1.1の環境であるため本来の性能が発揮できていない可能性もある。PCI-Express 2.0対応であれば若干スコアが伸びた可能性もある。

■編集後記

今回の比較検証では、VGA交換による性能の向上を数値で知ることができ、大変有意義であった。また、性能が向上しているのにもかかわらず、アイドル時の消費電力が約10Wも低下したことには正直驚いた。最近は、負荷の高いいわゆる「ヘビー級」のFPSゲームをプレイしなくなったことから、ファンの音もZALMAN製のおかげか全く気にならないレベルであるため、しばらくこのVGAを愛用することになりそうだ。WinFast PX8600 GT TDH Extremeは、しばらく保守用にとっておこうかと考えていたが、SAPPHIRE HD 4670 512MB GDDR3 PCIE HDMI ZALMAN OCに特に問題が見当たらず、Windows7の発売に伴い買い取り価格の下落が予想されるので、近日中に売却するかもしれない。なお、今後の予定としては、ハードディスクの増設予定があるため、新旧ハードディスクの読み取り、書き込みの性能比較を行うかもしれない。

■本ページに登場するパーツのメーカーサイトへのリンク

SAPPHIRE HD 4670 512MB GDDR3 PCIE HDMI ZALMAN OC ●Leadtek WinFast PX8600 GT TDH Extreme
Futuremark 3DMark06 ●サンワサプライ ワットチェッカーPlus
※SAPPHIREの製品のリンク先の製品名が異なっていますが、
今回検証を行ったのはリンク先の製品のオーバークロック版となります。

最終更新日:2009年8月21日第1版